植村真由「当たり前から有り難いへ」

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生徒たちとの対話

私は天理高校女子寮のみのり寮で幹事のご用を3年間勤めさせていただいています。私自身も高校時代3年間みのり寮でお育ていただき、寮長先生をはじめ幹事さんにお世話になり、恩返しをするならここだと決めて志願しました。

しかし、恩返しをするどころか、世界的な大ふしである新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、楽しい寮行事の縮小や中止が続きました。今もなお日々感染予防対策などで気が抜けない毎日です。

コロナ禍の影響で夢がかなえられない状況になってしまった子や、やる気を失ってしまった子たちも決して少なくありません。そんな中でも、生徒たちは毎日私の部屋に来て、たくさんお話をしてくれます。できることを見つけて最大限に楽しんでいます。私はただひたすら、それぞれの子の話を聴き、見守ることしかできませんでした。

担当生徒の卒業を目前に控えた今、3年間を振り返ってみると、3分の2はコロナ禍の中で過ごし、窮屈な思いをたくさんさせてきました。それでも生徒たちは幹事部屋から出て行く時に「聴いてくれてありがとうございました」と言ってくれたり、普段からお礼の言葉を言ってくれたりと、私に感謝の言葉をたくさん掛けてくれます。

困難に立ち向かっても

コロナを通して、何事も当たり前ではなく有り難いんだと痛感したからこそ感じる感謝なのだと思います。彼女たちの姿からこちらが勇気をもらい励まされています。

幹事として、指導員として、何ができたかを考えると十分な答えは思い付きません。それでも生徒と共に考え悩み、答えが出なくても寄り添うことの大切さを学びました。

おふでさきに

いまのみちいかなみちでもなけくなよ
さきのほんみちたのしゆでいよ

おふでさき第3号37

とあります。

皆さんも将来それぞれいろんな困難に立ち向かう日があると思いますが、この道の信仰をいつも心に刻んで、感謝の心で歩んでいけたら幸せだと思います。

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