森本千夏「神様からの採用通知!?」

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夢破れた大学時代

「厳正な選考の結果、残念ながらご期待に沿う結果とはなりませんでした。末筆ながら貴殿の今後のご活躍をお祈り申し上げます」。大学4年生の初夏、ひっきりなしに私の元へ届く不採用通知、俗に言うお祈りメール。

私は念願だった航空業界で働くという夢をかなえるため、全国を飛び回りながら就職活動に明け暮れた。平日は大学の授業が終われば必死にためたお金でエアラインスクールへ通い、土日はアルバイト、エントリーシートや面接で使えそうなことがあれば自ら進んで、参加し挑戦した。

それはすべてこの就職活動に自分の将来を懸けていたからだ。しかし、結果は惨敗。 『人生そんなに甘くない、思い通りになんていかない。夢なんてかなわない』そんなタイトルを大学4年間に付けていた。

一れつ会からの扶育を頂戴していたこともあり、大学卒業後はおぢばで勤務をすることになった。教会で生まれ育ったが、当時の私には信仰心など全く無く、いかにして教会を出るか、教会に戻らなくていい方法はないか、そんなことばかり考えていた。しかし、ご本部でのご用は想像以上に多忙で、嫌だ嫌だと不足を言いながらも、たくさんの先生方、先輩、同期、後輩のお陰で、何とか通らせていただけた。

神様が呼んでいる

4年間の勤務を終え、学修スタッフのご用を頂いた。ある先生のお話で、

なんどきにかいりてきてもめへ/\の
心あるとハさらにをもうな

『おふでさき』第11号 78

学修に参加したいとか、参加したくないなど自分で思っても、それは人間心であり、今回スタッフを務めるのは神様のお引き寄せであって、神様があなたをおぢばに呼んでいる、と聞かせていただいた。

学修のスタッフとして学生を迎える私たちに向けて話してくださったが、私は大学時代の気持ちを思い出していた。夢がかなわなかった、あれだけ努力したのに、頑張ったのに、どの企業からも選ばれなかった。そう思っていたが、このおふでさきのおうたを聞いてふと、私はこんなにもおぢばに置いていただけた、ご用に使ってくださった、神様は私を選んでくださった。そう思えた瞬間だった。

夢に破れ、仕方なしに選んだおぢばでの本部勤務、それは決して自分の意思ではない。神様が私を必要だと思って置いてくださったのだ。そんな貴重な期間をおぢばで伏せこむことができて、ありがたいご用を勤めさせていただけて、これからの人生にかけがえのないお道の仲間と出会えて、私は本当に幸せだ。神様、どうか変わらず明日も私をご用にお使いください。そうお伝えして一日を終えている自分がいる。

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