もくじ
おいしく食べる幸せ
私は自他共に認める食いしん坊です。食べている時が一番幸せですし、おいしそうに食べる人を見ていても幸せに感じます。
私は今、病院で栄養士として患者さんの食事に関わる仕事をしています。病院では一人ひとり考えられた栄養バランスで食事を提供しています。
病気で食事制限されている方、高齢で飲み込みが困難になってきている方、出産を間近に控えた妊婦さんなどいろいろな方がおられますが、おいしく残さず食べられる患者さんは栄養の吸収がよく、回復が早いように見受けられます。
また、病院ではコロナ患者さんを受け入れていますが、新型コロナウイルス(COVID-19)の症状では、味覚・嗅覚障害があり、あまり食欲がわかないそうです。
おいしく食べる幸せを味わうことができることは本当に当たり前じゃなく、有難いことだと思います。
「おいしい」と言って食べていますか?
皆さんはちゃんと「おいしい」と言ってごはんを食べていますか?
食べ物を育ててくれた方、ごはんを作ってくれた方、食事を届けてくれた方、たくさんの方のおかげで食事が取れています。なにより親神様の火水風のご守護をはじめ、あらゆるお働きによる御恵(みめぐみ)なのです。
教祖(おやさま)のご逸話の中に
皆んなも、食べる時には、おいしい、おいしいと言うてやっておくれ。人間に、おいしいと言うて食べてもろうたら、喜ばれた理で、今度は出世して、生まれ替わる度毎に、人間の方へ近うなって来るのやで。
『稿本天理教教祖伝逸話篇』132「おいしいと言うて」
と仰せられています。
感謝の心でおいしく食べたら、親神様、教祖がお受け取りくださり、感謝と喜びの理がまわって、より最大限に栄養を引き出してくださるんじゃないかなと私は思います。
そしておいしく食べたら何より笑顔になれます。笑顔になったら、心にも栄養が届きます。
食べる幸せを味わい、おいしくごはんを食べたいですね。