笑顔を忘れていた日々
私は、接客の仕事をしながら教会本部のご用や所属教会のご用をさせていただいています。と言いながらもほぼ毎日仕事に行っており、朝起きて、仕事に行って、帰宅する。という日々を繰り返していました。
すると、どんどん心にほこりがたまり、毎日の暮らしが当たり前だと思ってしまい、気付くと仕事の愚痴や不足が増えていきました。そして、ちょっとしたことにイライラしてしまい、仕事も上手くいかず、お客様から苦言を頂戴したり、いつも以上に疲れが溜まったりと負の連鎖が始まりました。当時の私は笑顔が無くなってしまいました。
そんな時、母が「優しい心になりなされや、人をたすけなされや、癖性分を取りなされや」(『稿本天理教教祖伝逸話篇』 123 「人がめどか」より抜粋)、そして、「どんなこともすべて神様のご守護の世界。あーありがたい、ありがたい。勇んで仕事いってらっしゃーい!」と明るく声を掛けてくれたのです。
その言葉にハッ! とさせられ、これまでの心遣いに反省の気持ちが湧いてきたのです。負の連鎖の時は全く喜べず、優しい心も人をたすける心も消え、口から出るのは愚痴や不足ばかりで申し訳なかったなーと思いました。
そうではなく、今日も目が覚めて、太陽の温かいぬくもりを感じられること、元気な体をお借りして仕事に行けること、楽しく笑いながらお話できること、美味しいご飯が食べられること、一人ではなく、周りには家族や友人がいることなど、当たり前なことは何一つなく、ありがたいがあふれていると気付いたのです。
一瞬でも小さなことでも
そうすると、仕事も上手くいくようになり、笑顔でお客様に接客することができ、うれしいな、ありがたいな、と思える喜びの連鎖へと変わってきたのです。その日から負の連鎖に入りそうになった時は母から掛けてもらった言葉を思い出すようになりました。
人生、いろんな日があると思います。負の連鎖の時こそ、一旦立ち止まって、周りを見回して、前を向いて、一瞬でも小さなことでもありがたいと思えることを考えてみてください。すると不思議にも気持ちが軽くなったり、ありがたい気持ちが湧きあがってくると思います。