山田かおり「自分の心に素直でいよう」

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相次ぐ悲しいニュース

2020年はSNSでの誹謗中傷がクローズアップされたり、著名人の訃報が相次いだりと、やりきれない悲しいニュースが多かったように思います。

誹謗中傷による悲しい事件の報道を見た時、そのような言葉を発信してしまった人もきっと傷付いているのだろう、という思いになりました。

はっきりとした相手意識と「この人を傷付けてやろう」という悪意を持って、言葉の刃(やいば)を向けるようなことは、実はそう多くはないと私は思います。誹謗中傷にあたる言葉を発する時の気持ちを想像してみたいと思います。

例えば、誰かの言動に便乗しただけであったり、何かにイライラしている時の八つ当たりであったり、羨望であったり、「相手が誰でもいい場合」に発する心無い言葉など、それらが無意識のうちに誰かを深く傷付けてしまうのではないでしょうか。

自分の内面に向き合う癖を

そうであるなら、誰かを傷付ける言葉を発する前に、自分の今の気持ちにもっと敏感になることが重要であると思います。

今、自分はイライラしている、それはなぜだろう、というように自分の内面にしっかりと向き合う癖を付けていけたらいいなと思っています。

自分の心の矢印は今どこに向かっているのか、本当はどうなりたい、どうありたいのかを考える、一呼吸置く、そのような癖が付けられたら、無意識に誰かを傷付けるような突発的な相手意識のない言動をしなくて済むと私は思います。

私はSNSでの誹謗中傷の一件から、自分の心を大切にできずに苦しんでいる人たちの姿を思い浮かべました。SNSは会ったこともない多くの人とつながり、共感し合うことができる便利なツールであると同時に、はっきりとした相手意識がないオープンな凶器にもなり得るものだと思います。

SNSから離れられなくなる人も少なくない現代であります。他人の生活や幸福、不平不満などを毎日頻繁に目にし続けることで、「自分の幸福」に気付きにくくなっているかもしれません。

幸福は競い合うものでも、自慢するものでもありません。自分の心の状態に敏感になり、自分にも他人にも優しい心で接することができたら、見かけの幸福なんてどうでもよくなります。他人を傷付けることで幸福を得る人なんて本当はいないのです。自分の心に素直になる、自分と向き合う時間を大切にしていきたいものです。

丸く優しい心で

『稿本天理教教祖伝逸話篇』には、教祖ご在世当時のお姿やお言葉がたくさん残されています。その中でも私が大切にしているのが、

世界は、この葡萄(ぶどう)のようになあ、皆、丸い心で、つながり合うて行くのやで。

135「皆丸い心で」より抜粋

内で良くて外で悪い人もあり、内で悪く外で良い人もあるが、腹を立てる、気儘癇癪(きままかんしゃく)は悪い、言葉一つが肝心。吐く息引く息一つの加減で内々治まる。

137「言葉一つ」より抜粋

というお言葉です。

この教祖の思いをくみ取り、丸い優しい心を持って、人を勇ませ、喜ばせ、陽気にさせるような言葉を積極的に選んで発することを心掛けたいと思います。

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