仲野稔雄「不安な時こそ、一歩前へ」

もくじ

不安の中に見える可能性

皆さんは日々の生活の中で不安を感じたことはありますか? 例えば、初めて人前で話したり、大切な役割を任されたり、進路や将来について考えたりすることで不安になるかもしれません。

そんなとき、あなたはどうしますか? 私は今、教会長後継者としてご用をしながら、経営者としても働いています。独立して間もない頃、「目の前のことができるか不安です」と恩師に打ち明けたことがありました。

すると、恩師は「不安な気持ちと『できる』ということは表裏一体なんだよ」と言葉を掛けてくださいました。最初はピンときませんでしたが、次の例えで腑に落ちました。

「例えば、『今から空を飛んでみてください』と言われても不安にはならないよね? できないって分かっているから。不安っていうのは『もしかしたらできるかも』という気持ちがあるからこそ生まれるんだよ」と教わりました。

不安を感じるということは挑戦したいというサインであり、自分の中にある可能性を試してみたいという気持ちであることに気付きました。だからこそ、不安を感じたときが一歩踏み出すチャンスなのだと思います。

私自身何度も不安と向き合いながらそのたびに一歩を踏み出してきました。そうして得た経験はすべてがうまくいったわけではありません。むしろ、うまくいかなかったことのほうが心の糧となっています。また、似た状況で悩んでいる人への話の台や自分自身が次に進むための力にもなっています。

一歩を踏み出すための勇気

もし、今あなたが不安を感じているのなら、それは「やってみたい」「変わりたい」というあなたの心の声です。どうかその声を無視せずに大切にしてあげてください。何よりも教祖が私たちをお見守りくださっています。

教祖のひながたにはたくさんのヒントがあります。親や先生、周りの人の意見も大切にしながら、最終的には「教祖が喜ばれる」「自分が納得できる」答えを出してほしいと思います。

私が一歩を踏み出す上で、大切にしていることがあります。それは、今やっていることを、教祖に相談するということです。

教祖にありのままに自分の思いを打ち明けることで、挑戦する自分の背中を押してくださっているように感じて、前を向いて歩み出すことができているように思います。

私の家の信仰初代が教祖からいただいた、お言葉があります。

そっちで力を入れたら、神も力を入れるのやで。

稿本天理教教祖伝逸話篇』174 「そっちで力をゆるめたら」

一歩を踏み出すその決断は必ずあなたの自信になります。不安なときこそ勇気を持って一歩前へ踏み出していきましょう!

この記事をみんなにシェア!
もくじ