沖薫「たいせつなこと!」

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何とか行かせよう

現在私は天理高校第一部の男子寮、北寮で多くの学生と共に生活し、たくさんのことを学ばせていただいています。その中で陽気ぐらしをする上で大切なおたすけの心に気付いた出来事がありました。

私が担当する生徒の中の一人にA君という子がいます。彼は1年生の時は毎日元気に学校に通っていたのですが、2年生になると、ある日を境に学校へ行くのが嫌になり休む日が多くなってきました。

何が原因なのか? どうすれば学校に行ってくれるのか? そればかりを考え、何とか学校に行かせようと躍起になっていました。そして私も次第に喜べなくなり悶々とする日々が続き、勇めない自分がいました。

それでも神様に心をつなぎ、自分にできるひのきしんをさせていただこうと心に決め、日々を歩んでいるさなかのことでした。

まずは優しい心に

それは、ある朝、部屋にいるA君にいつも通り声を掛けに行くと、別の担当生徒であるB君がA君に声を掛けてくれていました。B君は、天理高校に来て初めてお道を知った生徒です。

B君に話を聞くと、毎日登校前に声を掛けてくれていたそうです。彼は、自分の考えを押し付けるのではなく、A君の気持ちになって、寄り添ってくれていました。私は彼の対応を聞かせてもらい、「一番大切なことは優しさだ」と気付きました。

私は幹事としての立場からA君に声を掛け、学校に行かせることばかりに目が向き、本当に大切な、優しい心・おたすけの心になれていなかったのです。それ以降はどんな時でも優しい心・おたすけの心を意識して関わるように努力しています。

教祖のお言葉に

やさしい心になりなされや。人を救けなされや。癖、性分を取りなされや。

『稿本天理教教祖伝逸話話』123「人がめどか」より抜粋

とあります。

陽気ぐらしをする上でまずは優しい心になり、お世話どりさせていただく方を通して自分自身と向き合い、教えを定規に癖性分を取り除き、教祖のお望みくださるみ心に近づき、人だすけをさせていただくことが大切だと思いました。

育てることは育つこと

私は学生との生活の中でたくさんの気付きを頂き、自分と向き合い、生徒を通して私自身をお育ていただいているように思います。まさに「育てることは育つこと」とお聞かせいただいている通りだと実感します。

話は戻りますが、A君は今では、毎日楽しく学校へ通ってくれています。お世話どりさせていただける生徒がいてくれるおかげで幹事というご用を務められている、そう思うと毎日がありがたく感謝の気持ちでいっぱいです。

担当生徒も3年生になり卒寮まで残りわずかとなりました。共に育つ努力を忘れず、優しい心でこれからも通らせていただきます。

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