小見山健「すてきな人発見!」

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かなわなかったアイス

皆さんは、買おうと思っていたものや、食べようと思っていたものが目の前で売り切れてしまったという経験はありますか? このようなときはとても残念な気持ちになりますよね。先日、私もその状況に遭遇したのですが、残念な気持ちを吹き飛ばしてくれる出来事がありました。

その時は、青年会総会の前夜祭で屋台を出しており、2時間ほど販売して午後8時過ぎに完売しました。撤収まで時間があったので他の屋台に行って何か買おうと会場を回ってみるとほとんどの屋台が完売となっていました。まだ販売している屋台はちらほらありましたが、どこも長蛇の列。そんなときにアイスの看板が目に留まりました。

頑張った自分へのご褒美としてアイスが食べたくなり、そこへ並んで待っていました。すると、その屋台のスタッフさんが、私のあたりで売り切れてしまうかもしれませんと言いました。何とか食べられますようにと願っていたのも虚しく、私の何人か前で完売してしまいました。願いはかなわず「あー残念だなぁ」という気持ちが一瞬で私の心に広がり、すぐに帰ろうとしました。しかし、ここで残念な気持ちを吹き飛ばしてくれる人が現れました。

人の喜びを自分の喜びとして

何と完売した屋台の人たちに向かって「完売おめでとう!」と拍手をしてお祝いする人がいたのです。ふと屋台の方へ振り返ると「完売したぁ!」と喜んでいる屋台の人たち、そして並んでいる人へ申し訳なさそうに謝っている売り子の人たち。

これを見た瞬間に私は「あーこのまま帰ったらダメだ」と思い、一緒に拍手をして「おめでとうございます」と伝えました。すると、売り子の人もうれしそうに「ありがとうございます」と笑顔になり、買えなかった人も屋台の人もみんなが笑顔で拍手し合うすてきな空間になりました。

私は自分の思い通りにならず不足し、自分が食べられればと我が身かわいのほこりを積んでいました。

しかし、神様は

陽気というは、皆んな勇ましてこそ、真の陽気という。

おさしづ明治30年12月11日

とお教えくださっています。

自分の思い通りにならなかったときにこそ喜べるか、そして、ほこりを積まずに周りの人を勇ませ、笑顔にできるかが大切だと感じました。目の前で売り切れるというほこりを積みやすい状況でも人の喜びを自分の喜びとして、並んでいた人たちも屋台の人たちも全員笑顔にさせたあの人は、真の陽気な人で素晴らしいお道の人だと感じました。人の喜びを素直に喜べる、そんなすてきなお道の人に自分もなりたいと思います。

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