岩佐 みちの「素直な心で」

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素の自分

「とりあえず、まずは無理無理って言いますよね……」

笑いながら言われた言葉にギクッとしました。
3年間の学生担当委員会のご用もあと少しで終わりという頃、同じ委員の先生との何気ない会話の中での一言でした。自分では悪いところを見せないように上手に猫をかぶっているつもりでしたが、周りの人にはしっかりと見えていたんだなあと、恥ずかしくなりました。

面倒くさがりで、できることなら手間なことから逃げたい私。ご用は素直にお受けしようと心しているつもりでしたが、いつのまにか素の姿が出てしまっていたようで、気付かずにいたのは自分だけというなんとも情けない話です。

父の言葉

ふと、昔々のことを思い出しました。学生時代、頂いたお話が自分にはとても大きく、お受けしていいのか、どうすればいいか分からなくなった時がありました。悶々と考えている私に、父親がこう話してくれました。

親神様は一人ひとりのことをよく分かっていて、その人その人を見定めていろんなことを見せてくださる。今あなたに見せてくださっている壁は、ものすごい高い壁かもしれん。でも親神様はその人が絶対に越えることの出来ない壁はお見せにならんのやで。

もちろん越えるためには、ものすごい努力と工夫をせないかんやろう。それでもそこまでやったらきっと越えることができるから、そしてそれはきっとあなたの力になるからと、親神様があなたにチャンスをくれてはるんやないかな

だからお受けしたらいいとか、頑張れとか、その後に続く言葉はなく、父はただそう声を掛け、後は自分で決めることを促しました。親神様がそうしてくださるのならと、お受けして不安いっぱいの中、必死で通らせていただきました。

その時の言葉は、その後も何かにつまずくたびに心に浮かんできて、諦めそうになる私を留めてくれました。鮮やかに目に見えるご守護をすぐに頂くことばかりではありませんが、何よりも今こうしてつないでおいていただいていることが、親神様のご守護のお陰だなあと感じさせていただきます。

教祖140年祭まであともう少し。先日の秋季大祭で真柱様が「これから先の歩みのための種蒔きであります。」と仰せられたように、素直にこの道を通らせていただきたいと思います

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