立教について考えよう!

しかし、この3つの節目の時間はとてつもなく離れています。というよりは、人間を創められてから立教までの時間の長さがとんでもないのです。

親神様が人間創造にかかられてから立教に至るまでの9億9万9999年という年限の長さを説明するのに、これまでどうすれば理解してもらえるかといろいろと例えを用いて考えてきたのですが、最近ひらめいたことがあります。それはお金に例えることです。9億9万9999円にして考えるのです。

皆さんは新札の100万円の束の厚さはどれ位か知っていますか? なんとたった1cmです。ということは1000万円は10cmの厚さになります。1億円はこの10cmの札束が10個ありますので、まとめて箱にでも入れましょう。9億円はこの1億円の札束が詰まった箱が9個ということです。で、あとの残りは9万9999円。1円足して10万円にしましょう。この厚さはどれだけですか? そう1mmです。ですから、9億9万9999円は9個の1億円が入った箱と1mmの1万円の束です。

では、人間が人間らしい暮らしを、人間が農耕を始めた頃と仮定すると、およそ1万年前。そう、たった1枚の1万円の期間しかないんです。宗教が始まったのがヒンズー教の元となるバラモン教が5000年程前、仏教は2600年前、キリスト教は2000年前、人類の生活を一変させる元となった産業革命は250年前。

人間が陽気ぐらしをするのを見て、神も共に楽しみたいと思召されてから、どれだけの時間をかけて人間を育ててくださったかが、少しは分かってもらえたのではないでしょうか。

ざっと地球と生物の始まりについて述べましたが、こうした地球科学による研究は今から100年ほど前から急激に発展し、実際に詳しいことが分かるようになってきたのはここ数10年で、現在も次々と新しいことが分かってきているようです。

月日よりたんく心つくしきり

そのゆへなるのにんけんである

『おふでさき』第6号88

と、おふでさきに記されますが、永い年限をかけて、心を尽くし切って人間を創り成長させて、ようやく親である親神様の存在を人間に教えられる約束の「時」が来たのです。親神様からすれば待ちに待った時、それが「旬刻限の理」なのです。

最後に、「立教の三大いんねん」三つ目の「やしきのいんねん」について、「なぜ、ぢばは日本の、しかも海もない奈良県にあるの?」「人類発祥の地はアフリカじゃないの?」って考えたことはないですか。

特に海外の人や世界を軸に物事を考える人はそう思うのではないでしょうか。しかし、先に説明した通り、ぢばで人間創造を始められてからすぐに人間になったわけではなく、途方もない永い年限をかけて、だんだんと成長、進化を遂げて類人猿や原人となり、ようやく今の姿になったわけですから、最初の類人猿がアフリカであっても全くおかしくないのです。

そもそも、大陸の位置も海も山も永い年限の間に変わり続けていて、人間が国や地域をつくって分けるようになったのは、地球規模で見ればごくごく最近の話。逆に、人間創造を始められた場所、ぢばが、最近日本という国になって、大和と呼ばれるようになって、中山家の家が建って…と考えれば「?」は、なくなるのではないでしょうか。

以上、かなり独特な説明でしたが、「立教の三大いんねん」について、これまでより理解が深まってくれたら幸いです。

※『Happist』2017年5月号掲載

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