片山 幹太「おばあちゃんの躾は後で効く」

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祖母からの贈り物

私は子供の頃、ご本部参拝へはおばあちゃんが連れて行ってくれました、というよりも、連れて行かれていました。おばあちゃんに“参拝行くよ”と言われたら、“え、マジか”と心の中でつぶやいていました。

基本的には、南礼拝場でおつとめを勤め、教祖殿、祖霊殿へとご挨拶に回ります。時々おばあちゃんが、“今日はここから教祖と霊様を参拝しよう”と言ってくれます。そのときは心の中で小さなガッツポーズをしていました。参拝は大事だという認識はありましたが、早く帰って遊びたいという思いの方が強かったことを覚えています。

おばあちゃんと教祖殿や祖霊殿へ向かうときは必ず廻廊を拭きながら向かいました。今でも、私にとっては大事なご本部参拝の基本となっています。今ではおばあちゃんのしつけに感謝しています。

おかげさまで、ご本部参拝は、自分自身の心をふりかえり、向いている方向が正しいのか見直し、反省させていただき、前向きな心を取り戻させていただける場所ともなりました。

人生における2つの坂

また、約八百メートルのご本部廻廊を歩いていると、上り坂や下り坂があります。この坂は人生そのものだと思います。生きていると、良いことも悪いことも起こります。どのような事が起ころうとも、歩みを止めないことが大事だと思います。人生の坂を下った時に足を止めると下ったままになってしまいます。

そういうときこそ歩みを進める、すると、必ず上り坂がやってくる。そのことを私たちに教えるためにご本部の廻廊は平坦ではなく、上がったり下がったりすると勝手に思い込んでいます。また、歩みを止めずに上がったり下がったりを繰り返すことで身にも心にも力を付けていただけるように思います。

ご存命の教祖がお住まいである教祖殿は廻廊の一番低い所にあります。勇めないときこそ下り切って、教祖がお待ちくださる教祖殿へ足を運ばせていただきます。

来年は教祖の百四十年祭がご本部で勤められます。私たちが、互いに立て合いたすけ合って心明るく陽気ぐらしができるように、いつもしつけてくださる世界の親である教祖の年祭に、可能な限り事前に工夫や努力をして帰らせていただきましょう。

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