山田のぞみ「陽気なにをいのする人に」

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周りの人が気持ちよく

私は今、地元で医療事務として働き、充実した毎日を送っています。

しかし、働き始めた当初は、長く過ごしたおぢばの温かい環境とのギャップを感じ、慣れない生活の中で勇めない日々を過ごしていました。

そんなある日、たまたま参加した教会行事で

陽気というは、皆んな勇ましてこそ、真の陽気

おさしづ明治30年12月11日

というお言葉を聞かせていただきました。

その当時の私は自分のことばかりに目がいって、周りの人に心を配れていなかったということに気付きました。それからは少しでも周りの人が気持ちよく、勇んで過ごしてもらえることを実行してみようと思いました。

自分から挨拶をする、ゴミを拾う、笑顔で過ごす、困っている人には声を掛ける……当たり前かもしれませんが難しいことです。毎日実行できたわけではありませんが、地道に少しずつでも努力しました。

すると、だんだん仕事でも周りが見えるようになり、今まで不足しながらしていた仕事が徐々にやりがいのあるものに変わっていきました。

小さな積み重ね

ある日同僚のAさんに声を掛けられました。

「山田さんは天理教なんですか? 自分から進んで信仰している人ですか?」

突然の質問に私はびっくりしました。Aさんはよく私の姿を見てくれていました。

「誰にでも分け隔てなく接して、いつも笑顔で過ごしてるのはすごいと思う。山田さんの信仰してる天理教とはどんな宗教なのか話を聞いてみたい」

そう言ってくれました。

当時のAさんは人間関係に悩み、精神的に不安定で体調も崩しがちでした。私はAさんにおさづけを取り次ぎ、抱えている悩みを聞かせていただき、少しでも心が前を向けるようにと思いお道の教えを伝えました。

それからAさんは積極的にお道につながってくれて、進んでおつとめをしたり、講社祭や月次祭などにも参拝してくれています。

にをいがけとはお道の良いにをいや信仰の喜びのにをいを周りの人に掛けることです。そのためにはまず自分が陽気なにをい、すてきなにをいを身に付けることが大切なんだと、私はAさんとの関わりの中で学びました。

私たちの生活の中ではいろいろなことが起こります。もちろん喜べることばかりではありません。しかし、できることからでも教えを実行しようとすることで陽気なにをいは身に付いていくのだと思います。

自分の陽気なにをいで周りの人が少しでも明るくなれたら、それが誰かのたすかりにつながるかもしれません。

まずは毎日の小さな積み重ねを心がけて、陽気なにをいのする人を目指していきましょう。

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