田中直広「よう帰ってきたなあ」

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9時間かかる道のり

ドラえもんの道具が一つ使えるなら何を使いますか? 私は迷わず、「どこでもドア」と答えます。なぜならどこでもドアがあればすぐにおぢばに帰れるからです。現在、私はおぢばから遠い所に住んでいるのですが、教祖百四十年祭の年祭活動が始まってからおちばに帰る機会が格段に増え、帰らせていただけることを大変うれしく感じています。

一生忘れられない出来事がありました。ある日、私はご用でおぢばに帰る予定でしたが、ちょうどその頃に台風が発生し、私が住んでいる地域に直撃する進路でした。まさかの出来事に戸惑いましたが、どうしたらおぢばに帰れるのか考えました。

いつもなら、飛行機と電車を使って約4時間もあれば、おぢばに辿り着くことができますが、その時は高速バスや新幹線、電車を使って約9時間もかかる道のりでした。もしかしたら台風の影響でどこかで交通機関が止まるかもしれない、そんな覚悟もしていました。

高速バスや新幹線に乗っている時は、ドキドキハラハラしていたのを今でも思い出します。博多で新幹線に乗れたことで少し安心した気持ちになりましたが、まだまだ遠い道のりでした。何とか、夜の8時頃に無事に天理駅に着き、いつも見る景色にそれまでの疲れが癒されました。

おぢばに帰れるありがたさ

そのまま神殿に向かい、無事におぢばに着いたお礼を親神様に申し上げ、次に教祖殿に向かいました。教祖殿に着いた時に、何とも言えない気持ちになり、教祖から「よう帰って来たなあ」と言われているような気がしました。また、この日は私の誕生日でもあり忘れることのできない一日となりました。

今は交通機関が便利になっていますが、おぢばに帰れることは当たり前ではないのだと改めて気付くことができました。また、先人の先生方には到底及びませんが、何が何でもおぢばに帰るんだという気持ちに少し触れることができたような気がしました。

おぢばに帰る機会が増えた分、今まで以上に神殿へ行き、かんろだいの前でおつとめをさせていただき、教祖殿へ足を運んでご存命の教祖に会いに行き、ご挨拶と日々のお礼を申し上げたいと思います。

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